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ペルソナは本当に必要なのか?

最近はウェブマーケティングの概念が中小企業にも浸透してきており、かなりウェブマーケティングについて学んでおられる方がいらっしゃいます。制作の打ち合わせでもペルソナについて尋ねられることが増えました。

まず、ここで知らない方もいらっしゃるかと思いますので、今一度ペルソナについておさらいをしたいと思います。

ペルソナとは?

ペルソナ(persona)とは、ユーザー中心設計やマーケティングにおいて、サイト、ブランド、製品を使用する典型的なユーザーを表すために作成された仮想的な人物像のことである。

ウィキペディアにはこう記されています。それってターゲットのことではないのか?

ターゲットとは違います。ターゲットであれば「水戸市に住んでいる四十代から五十代の女性」と、特定の誰かを示すのではなく、性別や年齢、職業などで分けたものであり、特定の人物像は意識しておりません。

上の例でいえば、既婚でも独身でも、専業主婦でも、働いていても、はたまた正社員であろうと、パート従業員であろうと、或いは社長さんであろうと水戸市内に住んでいる四十代から五十代の女性であれば全員含まれます。

しかしながら、ペルソナはもっと掘り下げて、より鮮明な人物像を特定します。

佐藤花江
・42歳
・東京都内の短大卒
・水戸市出身
・女性(初婚)
・パート従業員として事務職をしている
・水戸市内に住む
・夫(44歳)、長女(10歳)、長男(8歳)の4人家族
・夫とは会社の同僚、同じ部署で働くうちに意気投合
・住居は同じ敷地内に夫の両親が住む二世帯住宅
・趣味はネット検索と旅行だが、コロナ禍で旅行には行けず、今はYouTubeで旅チャンネルを見て楽しんでいる。
・SNSはLINEのみ、TwitterやFacebookはやっていないが、少し興味がある。但し個人情報漏洩や炎上のことを考えると怖いので多分やらない。
・車はトヨタのアクア(夫のクルマはノア)

まあ、こんなふうに仮想的な人物を作り上げていきます。

もしかすると、なかには実際にイラストや写真を使ってこの佐藤花江さん像を作り上げていく企業もあるかもしれません。

ペルソナが重要であるという理由

ペルソナとは「自社の商品やサービスを購入してくれる架空の顧客像」です。つまり自社商品をよく購入してくださるであろう人の属性に、名前や家族背景や住所、学歴、職歴などを加味して仕上げた、「確かにいそう」な架空の人物の設定です。

ペルソナ推奨派の人に言わすと、人は「デザイン」という正解のないものに於いては、個々人の主観や好みで意見をしがち、しかし、特定の人物像を作り上げて、この人に喜んでもらうという意識が働けば、営業に携わる人全員が、自分ではなくペルソナである佐藤花江さんに寄り添った気持ちになるからマーケティングにはペルソナが必要だという考えです。

地方を商圏とした中小企業や個人事業主であればペルソナは不要

大手のコンサルタント会社にコンサルを依頼するとペルソナの設定を指示される場合がありますが私はまったくといっていいほどペルソナを意識しておりません。

理由は簡単で、分母の数が極端な話、日本人全員というのであれば、対象を絞って、特定の個人のみを狙い撃ちするというのも分かります。

日本人のほぼ全員が白米を食べると思いますが、中には安ければそれでいいという人もいれば、反対に無農薬のブランド米がいいという人もいます。コシヒカリやササニシキなど特定の銘柄米にこだわる人もいます。また、あまりこういうことは言うべきではないと思いますが、福島県産のものは食べたくないという人も一定程度いられると思います。

要はいくら日本人全員が米を食べるからと言って漠然と米を販売するのではなく、対象を絞る、その結果としてペルソナを設定するのであれば大賛成です。

私ももし米をネットで売るならそうします。

しかしながら、人口100万人もの政令指定都市、近隣の市町村を併せると200万人もの人達が存在する巨大な商圏ならまだしも、せいぜい人口40万人ぐらいの商圏で、対象を絞り過ぎてしまうと、見込み客がかなり限定されてしまいます。

もっというと、そもそも作り上げたペルソナが果たして本当に自社の商品やサービスを求めているのかという問題にぶつかります。ペルソナというのは極めて主観的なものの考え方です。ペルソナを考えだす人の知識や知性、教養、嗜好性、経験、年齢、性差などによってもペルソナ像はかなり左右されます。それであればあまり深追いせず、もっとざっくりとした考え方で、「水戸市内に住む、若しくは勤め先が水戸市内の三十代から五十代の女性」といった程度の絞り込みの方がよほど現実的でしょう。

もちろん、これは気がしますというよりも、リアライズ自身がそうやって営業してきたという事実でもあります。

リアライズでは「水戸市内を中心とした茨城県内でホームページ制作及びリニューアルを考えている中小企業及び、個人事業主」というのがターゲットの絞り方です。

上場企業や大手企業、官公庁は対象としていません。ごくまれにですが、そういった企業からのお問い合わせもありますがすべてお断りさせてもらっています。

それでなにか問題があるかといえば今のところまったく問題はありません。

あえてペルソナを作らず、単純に自分たちのキャパに合わせたお客様のみを対象として営業しています。

それでもやっぱりペルソナは必要と言うのであれば

ペルソナの作り方のイメージは粘土をこね回して人物像を作り上げていくイメージだと思います。

一般的には数人が集まって、この人のライフワークは朝ドラを欠かさず見てから出勤するとか、休みの日の午前中は庭の花壇の手入れをするなどと、人物像を形成していくと思うのですが、あえて意見を出し合わず、各自好き勝手にペルソナを作っていけばいきます。その結果、殆ど全員が同じ人物像が出来上がったのであればいいと思いますが、全員バラバラであったり、人物像がそれぞれ正反対であったりすれば如何にペルソナというものが主観に左右されるものかということがよく分かると思います。

では、こういうことをいうと、だからこそ、全員で構築していくことが大切だと仰る方がおられるかもしれませんが、立場がフラットな組織というものは世の中にどれほどあるでしょうか。

いくら社長さんが当社の自慢は風通しの良さといったところで、その社長に対してウチの会社の風通しは決してよくありませんと面と向かって意見を言える人はどれほどいるのかという問題もあり、やはり発言権は年齢や役職、職歴によって何かしらの左右されると考えられる方が自然でしょう。

先の佐藤花江さんにしても誰かが犬好きと発言したとして、別の誰かがいや、花江さんは猫好きだ、いやいや、花江さんはそもそも動物が嫌いという話にもなったりします。仮に犬が好きだとしても小型犬のトイプードルが好きな人と秋田犬などの大型犬が好きという人とを果たして同列に犬好きと片付けていいものか、それも疑問です。

本来ペルソナですから答えがないはずですが、答えを出さなければペルソナになりませんから誰かの意見を採用します。その採用の基準って、単に社内での地位の問題だったりすることが大半じゃないかと思うのです。

だいたい、ペット用品を売る企業でもない限り、この犬猫論にさしたる意味がないと思われます。そんな不毛なものについてあれこれ議論をする必要性が私にはあまり感じられません。

結局、ペルソナ不要って話になってしまいました(笑)。

たとえば5人の従業員各々が自由にペルソナ像を作り上げたところで採用されるのは一人なら、その一人の意見を採用する決定打ってなにかといえばペルソナに明確な正解がない以上、なんとなくそんな感じがするという、極めて漠然としたものになりがちです。

それであればもっとシンプルに考えて、アンケートでも行って、自社を利用する顧客を分析するとか、競合するライバル企業のことをリサーチすることの方がよっぽど有意義だと思います。

繰り返しますが、ペルソナという考えを決して否定しているわけではありません。しかし、それは対象となる人口の問題との兼ね合いを見て適宜考えるべきであり、下手に絞り過ぎると、購入する人が誰もいなくなってしまったなどいういったいなんのためのマーケティングなのかという話になってしまいますので、あくまでも市町村単位の狭いエリアでの商売なのか、それとも全国レベルでの商売なのかということでもペルソナに対する考え方は変わってきます。リアライズのお客様の多くが水戸とか日立とかで事業を営む地域密着型の営業をされている方が大半ですからそう述べただけです。

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